wamblenの様々な感察

様々な美術品または『モノ』に対する自分の感想 考察について書いていこうと思っている所存であります。

志野茶碗 銘 卯花墻

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茶碗の事を語る時にはこの茶碗抜きで語ることは出来ないと思われる。それほど著名で素晴らしく巧妙に作られた茶碗である。
まずは詳細といこう!

[分類] 志野茶碗 国宝 銘 卯花墻
[作陶時代] 桃山時代 16世紀
高さ:9.6cm 口径:11.7cm 高台径:6.3cm

志野茶碗第1の名碗として著名な作品である。
高さ等を見るとわかりますが、意外に小振りな茶碗で、筒型に轆轤挽きした後に上半部を撫三角形に歪めて変化をつけています。
この銘の由来は恐らく白く失透気味の釉を垣根に咲きこぼれる卯の花にたとえたのであると考えられています。

写真はないのですが、片桐石州の筆で
『やまさとの うのはなかきのなかつみち ゆきふみわけし ここちこそすれ』の歌銘が蓋裏の小色紙に記されている。

ここまでは日本陶磁百選 林屋晴三編を参考に致しました。

【ここから下は私個人の感想 考察(感察)】
私がこの茶碗を初めて見た時に、この茶碗の側面に描かれている模様はまるで神社の鳥居のように思いました。
そして凄く持ちやすそうで、使い手のことを第1に考えられていると見えます。一見素朴ながらも堂々とした雰囲気が本の写真を通してまで感じられます。
志野茶碗は唐物や高麗物と異なり日本人の感性に適う焼き物であると言われていますが、まさにその通りだなと感じます。
他に志野茶碗ではこの卯花墻と類似している『羽衣』という茶碗がありますが、この茶碗もまた卯花墻とは異なる良さがあります。
これについてはまた後ほど書く予定です。
ここまでが私の感察であります。

今回も読んでくださりありがとうございます。
茶碗や美術品や『モノ』だけでなく様々な事柄について書く予定なので是非御一読くださいm(*_ _)m
ではまた...